明太子にまつわる疑問とその回答を掲載しております。
【辛子明太子の定義】
「辛子めんたいこ」とは、すけとうだらの卵巣(卵を含む。以下同じ。)に唐辛子を原料とする調味液等で味付けしたものをいう。
※辛子明太子食品の表示に関する公正競争規約より
“たらこ”はスケトウダラの卵巣を塩蔵したものです。“明太子”はスケトウダラの卵巣を塩蔵し、唐辛子等で作られた調味液で味付けしたものを言います。つまり、唐辛子の有無によって呼び名が変わってくるのです。
明太子(辛子明太子)は、スケトウダラの卵巣で作ったもののみが使用できる名称です。
冷蔵保存の場合、およそ1週間ほどが賞味期限とされています。明太子は加工品ですが、生ものなので、賞味期限内に食べきるのがおすすめです。
明太子は冷凍保存もできます。ご家庭の冷凍庫での冷凍保存期間はおよそ1ヶ月を目安としてください。冷凍する際は空気に触れて冷凍焼けするのを防ぐため、1本づつ、または食べやすいサイズに切り分け、ラップで包んで冷凍するのがオススメです。
お召し上がりの際は、冷凍庫から冷蔵庫へ入れてゆっくりと解凍させることで、美味しく召し上がっていただけます。
スケトウダラの卵はその成熟度合いにより、以下の5つ分類されています。成熟するにつれて、卵の粒子も大きくなっていきます。
卵が未発達でガム状になっているため「ガム子」と呼ばれています。皮が厚く、卵の粒が未発達なのが特徴です。
産卵直前の成熟した卵巣を「真子」と呼びます。卵が発達することで、粒子感のある触感となり、明太子・たらこの原料として利用されます。
まいしんでは、その中でも大きさや形、色、つや、粒子感などを厳しく選定したものを使用しています
目付とは、卵巣の中の水分が増え、皮も薄くなり抱卵寸前の完熟卵で、「バラコ」として加工され食べられています。
水子は液状化が進行し、水分が多い状態の卵を指します。放卵前後の極端に柔らかい質感で、加工用やバラコとして使用されています。
放卵をほぼ終えた薄い皮だけの状態の卵巣を「皮子」と呼びます。
卵を取られたスケトウダラは、破棄されることなく、以下のような食品として加工され利用されています。
卵を取られたスケトウダラはすり身にされ、ちくわ、かまぼこ、カニカマ等の練り製品として加工されています。
ファーストフードのフィレオフィッシャやスーパーで販売されている白身フライとして加工され食卓にあがっています。
フィッシュミールは、魚を乾燥させて砕いて粉末状にしたもので、サバやイワシなどの他、スケトウダラも魚粉として利用されています。
フィッシュミールは肥料の他、畜産や養殖魚の餌として利用されています。
チャンジャはスケトウダラやマダラの内臓に、唐辛子、にんにく、コチュジャン、ごま油等を加えた塩辛で、「魚のキムチ」と呼ばれています。コリコリとした歯ごたえが、酒のツマミに最適な珍味として食べられています。
棒鱈とはスケトウダラやマダラの干物で、数ヶ月間天日で干して乾燥させて作られます。日持ちしないタラを流通させるために干物にし、日本だけでなくヨーロッパでも、保存食として古くから食べられてきました。
スケトウダラの卵巣には、黒色の紐状のものが付着していることがあります。明太子を購入いただいた方から髪の毛が入っていたとお問い合わせいただくことがありますが、実は卵巣に付いたヒゲと呼ばれる腹膜が髪の毛に見えるだけなんです。
食べても害はありませんが、見た目の問題で製造工程でできるだけ取り除いています。
明太子に白い異物が入っているとお問い合わせいただくことがありますが、異物の正体はスケトウダラの骨の場合が多いです。スケトウダラを引き上げる際に骨が折れ、明太子になる前の卵巣に刺さり込んでしまうことがあります。金属探知機や目視で異物が混入していないか検品されますが、深く刺さりこんでいただ場合などは発見されず、そのまま出荷されることもあります。
アニサキスはサバやアジ、イワシといった様々な魚に寄生する寄生虫のことを言います。人体では成虫になれなため通常は排出されますが、稀に胃や腸壁に侵入し、腹痛等の症状を引き起こすことがあります。
アニサキスはマイナス20℃で24時間以上冷凍することで死滅するため、冷凍工程のある明太子では寄生していたとしても死滅するため人体被害はありません。
死んだアニサキスを誤って食しても害はありませんが、製造工程においてできるだけ取り除かれています。